得する人 |無能 唱元
大人が子供に対してとるべき最もよい態度というのは、児童心理学からみて次の三つだそうです。(1)注視、よく見ていること(2)賞賛、ほめること(3)ほほえみ の三つであるというんですね。
●私は特に(1)の「注視、よく見ていること」に気をつけたいと思います。これは会社でも同じことがいえるのですが、やはり、「見てあげること」ただこれだけで、全く違うことになるのです。
●ある本で読んだことですが、営業マンが夜遅く会社に帰ってきます。事務所には、もうだれもいません。と、机の上にメモを発見します。そこには、「遅くまでご苦労様。9時まで待ちましたが、明日早いので帰ります。報告は明日の10時までにしてもらうと助かります。今日は本当にご苦労様でした」とうい上司からのねぎらいの言葉があるのです。
●こういった「見てあげている」ということだけで、人がとてもうれしくなるものです。見られている、ちゃんと見てくれているというのは、人間が子供の頃から持っている願望に違いありません。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・現在に、現状になぜ感謝しろ、感謝しろと口酸っぱくして言うんでしょうね。・・・・・・うれしくなくても、つらくとも感謝しないと危なくなるんですよ。ちっともうれしくなくても、ああ、うれしいな、ありがたいなと言っているうちに、何となくうれしくなってくる。
・いま、幸福ということを考えてみると、昔の哲学者の言葉に、「幸福とは物自身でなくて、物の味である」とあります。つまり、幸福は物としてそこに存在しているのでなく、感ずることなんだ、うれしさを味わい、喜びを味わっている瞬間、その人はまさに幸福なんです。
・我々は、人の自己重要感をもちあげるという、この術さえ知っているならば、たいていの世界のリーダーになれます。
・中国の帝王学に、「君子は好悪の感情を表に出さない」という言葉がある。自分の考えを秘密にしておく。
・人の不幸というものは、口に正義を唱えたときからはじまる
・我々は、自分の内部におけるイメージを、つねに自分の支配化においてなければ、つねに他によって翻弄されてしまうのです。
・あなたの性格が、周囲の人のあなたに対する性格を決定するのです。そして、人間の性格は、どんなに年をとっても改変可能なのです。なぜならば、それは、古い性格がなくなるという意味ではなくて、俳優としての「わたし」に、新しい演技をふりつけるだけのことなのですから・・・・・。
●この本は前半だけで、1万円の価値があるといえます。引用の内容でもそれはわかるはずです。後半は精神世界に入って、やや引いてしまいましたが、前半は素晴らしい。中古もあるようなので、ぜひ読んでみてください。
「得する人」無能唱元、日本経営合理化協会
(評価:★★★★)
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