心がやすまる瞑想法入門 |無能 唱元
心がやすまる瞑想法入門
無能 唱元
青春出版社 刊
発売日 1999-06
価格:¥550(税込)
どこか危うさを感じる本 2004-01-28
禅などの瞑想技術を通じて,潜在意識に働きかけることを,自己の欲望の達成のために活用しようとする本。欲望というと,あまり良い言葉には感じられないでいたわたしにとっては,欲望を積極的に肯定する著者の主張は,刺激的であり,欲望について再考する契機となった。しかし,自己の欲望がそれ自体悪いものでないとしても,そしてそれが,瞑想を通じて達成されるにしても,たとえばもし,ほとんどすべての人が富や地位や名誉について,著者のいうように明確に欲望を設定して瞑想して達成するとき,そこからあぶれる人は,どうすればよいのだろうか。みなが偉くなったり,富裕になったり,そんあことがありえるだろうか。有り体に言えば,いわゆる「勝ち組」になるのに瞑想を利用するという主張は,全人類という視野をもって考えるとき,なにかひずみやしっぺ返しがどこかできそうな気がして,なにか危うい気がする。著者が否定するところの,欲望からの解放としての瞑想というオーソドックスな行き方のほうが,やはり正しいあり方に思えるのだ。
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この記事は2006/6/5に作成しました。
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